2005年11月5日 京都御所

この日は風邪で体調不良にもかかわらず、京都御所の一般公開に行ってきました。
この年の一般公開は、1855年に京都御所が再建されてから150周年記念ということで、
普段の一般公開では見られない所まで公開されるという、滅多にないチャンス!
多少の無理を承知で行く価値がありました。

京都御所へは、阪急電車なら終点の一つ手前の烏丸駅で地下鉄に乗り換えて、丸太町駅か今出川駅で下車。
JRなら京都駅で地下鉄に乗り換えて以下略です。




京都御所の前に、まずは本能寺を訪れました。
本能寺へは阪急電車終点の河原町駅で降りて、9番出口から新京極通りへ。
そのままアニメイト京都店へ行きたくなるのをグッと我慢しつつ(笑)、一つ隣の寺町通りへ。
その寺町通りを真っすぐ北へ進んで行くと、『かに道楽 京都本店』に突き当たるはずなので、そこを右斜め前方へと進み、後は真っすぐ歩いていると、そのうち右手に本能寺が見えてくるはずです。
本能寺の本堂。
今の本能寺は本能寺の変以後に移転して来たもので、実際に本能寺の変が起きた場所とは違います。
織田信長の墓である『信長公廟』。
この墓には信長が所持していた太刀が納められています。
本能寺からさらに寺町通りを北へと進み、京都市役所の左脇を通ってさらに真っすぐ進むと、京都御所の周囲に広がる公園、『京都御苑』の南東端に着きます。
そしてそこから左へ進むと、この『堺町御門』があります。
ここ以外にも入口はありますが、どうせなら雰囲気のある所から入りたいものです。
京都御苑に入ったら、次は京都御所を目指して歩くのですが、そこまでには真っすぐ伸びる『建礼門前大通り』が待っています。
大体500メートルくらいの長さがあるでしょうか?
あまりの長さに、いくら歩いても京都御所に着かないような錯覚に陥りそうでした。
長い道のりを歩き切ると、京都御所の正面入口である『建礼門』に着きます。
この門は普段閉じられていて、開かれるのは天皇や外国の要人が来た時などの特別な場合のみです。
一般公開は、御所西側の『宜秋門』(ぎしゅうもん)が入口になっています。
この日は土曜日ということもあり、相当な人の多さでした。
月華門と、その向こうに日華門が見えます。
すでにこの辺りから長蛇の列が形成されていて、なかなか前に進めない状態でした。
承明門越しに紫宸殿(ししんでん)を撮影。
紫宸殿は天皇の即位などの儀式を行なう、最も重要な建物です。
紫宸殿の前には平安神宮と同じく『左近の桜』と『右近の橘』があります。
これが『左近の桜』。
起源は奈良・吉野山のヤマザクラという説があります。
こっちが『右近の橘』。
平安神宮のものよりは小さめでしょうか。
紫宸殿の中にある『高御座』(たかみくら)。
儀式の時に天皇が座る場所です。
この先の通路が狭いせいか、紫宸殿の正面付近から人混みによる人口密度が最大に。
約10分ほど足止めを食らいました。
平安時代には天皇の住居だった『清涼殿』。
当時の様子が人形を使って再現されています。
御所東側にある『御池庭』(おいけにわ)。
風が無かったので、水面に周囲の木々がよく映っています。
さて、ここからは普段の一般公開では見られない御所北側のエリアになります。
御所の北側は、主に皇后や子供達が住む所でした。
これが皇后が住んでいた『皇后宮常御殿』(こうごうぐうつねごてん)。
内部は13の部屋に分かれています。
内部は襖や障子が開けたり取り外されたりしていて、外側からでもよく見えるようになっています。
ここでも人形を使って当時の様子を再現。
ちなみに二人の間に置いてある物は、盤双六という昔の遊びです。詳しくは→こちらへ。

それにしても、ここに置いてある人形の出来の良さは半端でなく凄い……今にも本当に動き出しそうな感じです。
京都御所のほぼ全域を見ることができた今回の一般公開も、そろそろ終わりです。
この写真は『玄輝門』(げんきもん)。
最後は一番北側にある『朔平門』(さくへいもん)から出て終了。
一般公開でこの門が開放される次の機会は、いつの事になるのでしょうか……。
少し時間があったので、京都御苑の中を歩いてみました。
すると学習院跡に珍しい木が!
この木は、枯れたクロマツの空洞の中にヤマザクラが自然に根を下ろしたものでしたが、平成8年4月17日に朽ちたクロマツと共に横倒しになりました。
しかし、それでもヤマザクラは生長を続け、毎年花を咲かせ続けています。
有栖川宮邸(ありすがわのみやてい)跡。
かつて京都御苑は、200もの公家屋敷が建ち並んでいた場所でした。
建春門の見回りに来ていた『皇宮警察』(こうぐうけいさつ)の車。
皇宮警察とは、皇族の国内・国外における身辺警備や、皇居・京都御所・正倉院・各御用邸などの警備を専門に行なう、警察庁の付属機関です。
護衛の方法も白バイから騎馬まで多岐にわたり、また、火事の時の消防業務も担当しています。
ラストは少しずつ色づき始めた京都御苑の木々。
紅葉前線、間もなく到来です。




     

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