2005年11月22日 琵琶湖疏水・インクライン

2005年最後の京都訪問は、今まで行ったことのない場所へ行くことにしました。
まずは明治時代に行なわれた一大事業の跡を辿ります。




阪急河原町駅から琵琶湖疏水へ行くには、八坂神社から知恩院前を通って、平安神宮へ向かうのがベストでしょう。
写真は、その途中の円山公園にいた鳩の群れ。
同じく、円山公園内の池。
TV局?の撮影隊が、紅葉を撮っていました。
琵琶湖疏水は平安神宮の手前を流れていますが、その辺りまで来ると平安神宮の大鳥居が見えるので、その誘惑に抵抗できずに近くまで来てしまいました(笑)。
真横から見上げて撮った大鳥居。
少々の寄り道の後、改めて琵琶湖疏水へ。
琵琶湖疏水は明治時代に琵琶湖の水を京都に引き入れるために作られた水路で、発電・水運・水道用水などの用途に使われました。
まるで置物のように岸に立つアオサギ。
望遠レンズに換装する暇も無く、飛び立って行ってしまいました……。
琵琶湖疏水を南禅寺方面へ進むと、琵琶湖疏水記念館があります。
中には当時の資料や模型が展示されており、屋外(写真下側の場所)には当時の発電用水車や発電機が置いてあります。
ちなみに、入館は無料です。
琵琶湖疏水記念館前(南禅寺船溜)の噴水。
浄水場へと送られる導水管の水を分岐させて、自然の圧力で噴き上がるようになっています。
琵琶湖疏水は記念館前で一旦地下に姿を消し、そこからは過去に使われていたインクライン(傾斜鉄道)の跡が続いています。

インクラインとは、船を台車に乗せて坂を昇降させる鋼索鉄道(ケーブルカー)のことで、この先にある蹴上船溜と南禅寺船溜の高低差が36メートルもあるために作られました。
これにより、船の貨物や乗客を載せ換えることなくスムーズに琵琶湖疏水を運行することが可能になったのです。
坂の上の蹴上船溜に保存されている台車と船。
このように船を乗せて坂を昇降させていました。
ちなみに、動力は琵琶湖疏水の水で発電した35Kw(25馬力)の電気でした。
坂の上からの眺め。
春になれば、このインクラインに桜が咲き誇ります。
インクラインの脇にある公園に置いてあった導水菅。
『ダクタイル鋳鉄管』という強度と耐久性がある管種で、直径は1.65メートル、長さは4メートル、重さは約5トン。
この導水管で琵琶湖疏水から水を取り入れて、京都市内に4つある浄水場まで水を運んでいます。
導水菅の中から、台車と船を撮影。
台車と船の向こうには、琵琶湖第1疏水第3トンネル西口が見えます。
ここから琵琶湖まで水路が続いていて、琵琶湖疏水は今も京都に貴重な水を供給しているのです。
琵琶湖疏水についてもっと知りたい方は、こちらへどうぞ。

この後は、日向大神宮へと向かいました。




     

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