2007年10月20日 赤川鉄橋・淀川周辺

赤川鉄橋は淀川に掛かる橋で、大阪市の東淀川区と旭区の間にあります。
JRの城東貨物線がここを単線で走っていて、もう片方の人が通る道は全て木製という、全国でも他に類を見ない鉄橋です。
今回は、この木の橋が近い内に無くなってしまうのでは?という噂を聞いたので、今の内に写真を撮りに向かいました。




これが南側(旭区)から見た赤川鉄橋。
正式名称は『城東貨物線淀川橋梁』で、橋の長さは約610メートル。
昭和4年に架けられました。
そしてこれが木製の人道橋、『赤川仮橋』。
もともとは複線のために作られた鉄橋でしたが、肝心のレールは単線しか敷かれず、余った分は人が通れる橋にしました。
それが木製なのは、人を通すのはあくまで一時的な措置で、将来貨物の量が増加して複線化する時に撤去しやすいようにするためだったのでしょう。
『仮橋』という名前になっているのも、おそらくそういう事情があったためだと思います。
しかし、結局貨物線の複線化は実現せず、今に至るまで木製の『赤川仮橋』は残ることになりました。
早速『赤川仮橋』を渡ってみます。
半分が鉄道の線路、もう半分が木製の歩道というのは、実に面白い光景です。

(2013年3月追記)
現在は、この木製の板の上に鉄板が敷かれた状態になってます。
木製なために、歩くと足元の板が音を立ててきしむので、ちょっと怖いです。
ちゃんと補修はされていて、所々に新しい木が使われていますが、中にはベニヤ板みたいなので補修してある所も……。
また、風が強い時は帽子などには要注意。
一度飛ばされたら、淀川の中に落ちて二度と戻って来ない可能性があります。
ちょうどカヌーが真下を通ったので、身を乗り出して真上から撮影。
逆にこのカヌーから見上げると、どんな眺めが見られるのだろうか?
橋の上から淀川の上流側を撮影。
向こうに見えるのは『菅原城北大橋』です。
今度は下流側の梅田方面を撮影。
将来この赤川仮橋が無くなってしまうと、こういう写真も撮れなくなってしまうのでしょうか……。
無事に橋を渡り終えて、北側(東淀川区)から撮影した赤川鉄橋。
実に面白い橋ですが、この城東貨物線もいずれは廃止され、2018年(平成30年)からは旅客線の『おおさか東線』が運行されることになっています。
そうなるとこの赤川鉄橋も複線化され、この木製の赤川仮橋も無くなってしまう運命に……。

現時点では、いつ赤川仮橋が無くなるのかは不明なため、もしここへ行ってみたい人はできるだけ早く行くことをお勧めします。

(2013年3月追記)
赤川仮橋の閉鎖が2013年の秋頃に決定しました。
鉄橋を北側に渡り終えると、すぐ目の前に踏切があります。
貨物列車は十数本しか通らないので、一日の99パーセントは開いたままの踏切です。
地を走る線路と、天を向く遮断機。
そして抜けるような青空。
踏切の中から吹田方面を撮影。
この写真には写っていませんが、時折犬や猫が線路を横断しているのを見ました。
踏切の脇では作業員たちが何かの作業中。
ただの補修なのか、それとも新たな『おおさか東線』のための作業なのでしょうか?
再び鉄橋を南側へ渡っていると、川の上の線路上でも作業中でした。
命綱も無しでこんな所に立てるなんて凄いですね。
高所恐怖症な私には絶対無理です。
写真を撮っていたら、意外なことに作業員の人から声を掛けられました(写真右の人)。
「この赤川仮橋を撮りに来た」と伝えると、やはり最近は私のように写真を撮りに来る人が多くなったとのこと。
「いつ、この赤川仮橋が無くなるか知ってますか?」と質問してみましたが、「それは私も知らない」そうです。
ちなみに、「こんな所で作業して怖くないですか?」との問いには、「慣れたら平気」と言われました。

私の場合、慣れるまでに時間がとても掛かりそうなので、こういう仕事は遠慮させていただきます(笑)。
橋の南側に戻ってしばらくすると、いよいよ赤川鉄橋に貨物列車がやって来ました。
時刻は13時50分ごろ。
作業員の方が旗を振って安全を確認します。
橋の北側から近付いて来る貨物列車。
私以外にも写真を撮りに来た人や見物しに来た人が多数いました。
今回通過した機関車は、国鉄時代から運用されているDD51形。
結構な量のコンテナが後に続いていました。
貨物列車通過中。
見ての通り、橋の手すりと貨物列車との間隔は約1メートルくらい。
すぐ目の前を通るので、迫力は抜群です。
赤川鉄橋を撮るという本日の目的は達成しましたが、せっかくなので淀川の河川敷を自転車で走りながら写真を撮ってみました。

この橋は菅原城北大橋。
1989年の完成で、車が通るには100円の料金が必要で、通称100円橋と呼ばれています。

(追記)
2014年6月10日から無料開放されました。
菅原城北大橋近くの河川敷には『わんど』と呼ばれる、一見すると池のような区域があります。
ここも淀川の一部ではありますが、川の流れとはほとんど関係なく水が停滞している環境なので、ここにしかない独自の生態系が存在しているとのこと。

私の記憶が正しければ、このような『わんど』と呼ばれる地形は、世界的に見てもこの淀川とミシシッピ川くらいにしか存在していない大変珍しいものだそうです。
河川敷のグラウンドでは近くの学校(大阪工業大学?)のラグビー部が練習していました。
青春してますね。
これは『豊里大橋』。
1970年に完成した橋で、この橋が完成する前には、この場所に渡し舟が存在していたとか。
淀川堤防からの風景、その1。
遙か彼方から続く送電線を中継する鉄塔。
淀川堤防からの風景、その2。
でっかい雲が飛んでました。
これは『鳥飼大橋』。
1954年に完成した橋で、日本初の有料橋でした。
もちろん今は無料です。
鳥飼大橋のすぐ隣には、新しい橋脚が建設されています。
橋の老朽化が進んできたため、新しく橋を架け替えるそうです。
完成予定は2009年。
鳥飼大橋の隣には大阪モノレールが通っています。
車体に全面広告を施した車両が多く、これは最近登場した『チキンラーメン』バージョンです。
そしてこちらが広告無しのノーマルバージョン。
こうして見比べてみると、あまりの見た目の違いに、同じ場所を走っている車両とは思えないほどです。
ここで淀川の堤防から離れて、モノレール沿いに守口市の大日方面へ。
ここまで来たら、もはや目的は一つ!
大阪モノレールの大日駅前には『イオン大日ショッピングセンター』があります。
最初はここまで来る予定はありませんでしたが、
この中にある『大阪チーズケーキフォレスト』の魔力が私を掴んで離してくれませんでした(笑)。

そんな訳で本日は鉄橋に始まり、チーズケーキで終わるという、意外な展開を見せた自転車の旅でした。




     

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