2005年9月23日 奈良(前編)

今回は小学校の遠足の時以来、約20年ぶりに奈良を訪れました。
大阪から奈良市内へは難波から近鉄電車に乗るか、JR大阪駅から大和路快速で行くのが便利でしょう。




今回は近鉄電車を使いましたが、駅を降りて少し歩いただけで多数の鹿に遭遇しました。
近鉄奈良駅付近から春日大社・若草山・東大寺にかけての一帯は奈良公園になっていて、この範囲内なら当たり前のように鹿の姿を見ることができます。
こういう都市部に鹿が放し飼いにされているのは珍しいのか、特に外国人観光客には大ウケの模様です。
ちなみに奈良公園の鹿は国の天然記念物。
最も簡単に近くで見られる天然記念物と言えるでしょう。
近鉄奈良駅から国道369号線沿いに東へ200メートルほど歩くと、興福寺に着きます。
写真は国宝の五重塔と東金堂。
この五重塔の高さは50.8メートルで、以前訪れた東寺の次に高いものです。
もちろん、ここの境内でも鹿の姿を見ることができます。
興福寺の境内から石段を降りると、そこには猿沢池が広がっています。
この写真は、そこからアオサギが飛び立つ瞬間。
これは奈良国立博物館付近のバス停。
まるで門のような形をしています。
これは奈良国立博物館の敷地内にある『鴎外の門』。
かつて、森鴎外が奈良を訪れた時は、この場所にあった宿舎に滞在していました。
今はもうその宿舎は取り壊されて存在しませんが、この門だけが今もなお残って建っています。
国立博物館を通り過ぎると、ほどなく春日大社の参道に着きます。
近鉄奈良駅から来た時は、こちらの参道を通るのが近いですが、これとは別に、少し遠回りすれば一の鳥居がある表参道もあります。
特にJR奈良駅から来た時は、三条通りを東に歩いて表参道を通るのが良いでしょう。
参道を歩いていても、やはり鹿と出会います。
エサをもらえると思っているのか、歩いている人の後に行列を作ってついて行く一幕も。
ちなみに春日大社の境内には、有名な『鹿の角伐り』が行なわれる鹿苑があります。
春日大社の『廻廊』(かいろう)。
1179年に建てられた重要文化財。
この中を歩いていると、気分はまさに平安時代です。
本殿にお参りするには、500円を払って特別参拝を申し込む必要があります。
この中門から、本殿の一部を見ることができるのですが……。
ちょうどここで行なわれる結婚式と重なってしまい、仕方がないので裏手に回って本殿の屋根の一部を見させていただきました。
これは『宝庫』。
本殿に祀られている四柱の神様の御神宝(鏡・刀・鉾・弓矢)が納められています。
春日大社の御神木である『大杉』。
樹齢1000年、木の周囲は9メートルで、平安時代からここに生えています。
本殿に続いて、奥の院参道を歩いて行きます。
途中、道に迷ったらしい外国人の方と出会いましたが、英語がサッパリ分からないので役に立つことができませんでした……。
この二つに割れた石は、少なくても鎌倉時代からあった物で、『伊勢遥拝石』と呼ばれています。
近くの立て看板の説明によると、どうやら割れた部分が伊勢神宮の方向を示している模様。
一番奥まで行くと、『紀伊神社』という小さな神社がありました。
春日大社の境内には、このような神社が六十一社存在し、奥の院参道にある十二社は大黒様・えびす様・お稲荷様などの福の神を祀っています。
春日大社の次は、若草山へ。
京都ほどではありませんが、奈良公園内にも人力車が走っています。
若草山に向かう途中にも、ご覧のように鹿の群れに遭遇しました。
鹿と共に続く、奈良道中記です。

(後編につづく)




          

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