2007年11月3日 大文字山(前編)
毎年8月16日に行なわれる『五山の送り火』で有名な大文字山は標高466メートルの山で、以前から一度は登ってみたいと思っていました。
しかし、大文字山について事前に仕入れた情報が不十分だったので、図らずも厳しいルートから登ってしまう事態に。
もっと調べてから登るべきでした……。
南禅寺・永観堂方面から哲学の道を歩いて行くと、この『寺ノ前橋』に着きます(橋の名前は欄干に小さく書いてあるだけなので注意)。 ここから大文字山に登れるみたいなので、この時点では何の疑いも無く大文字山に向かって歩き出しました。 |
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少し歩くと、この『霊鑑寺』という非公開寺院に着きます。 写真右端に見えるのが大文字山への道です。 この寺を過ぎる頃から、段々と道の傾斜が急角度に……。 |
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山に近付くにつれて、さらに坂は急になります。 この付近に自動販売機が二つ存在するので、念のために飲み物を一本購入。 虫の知らせだったのか、ここで買った一本に後々助けられることになりました。 |
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さらに進むと、舗装道路はここまでで終了。 道は右と左に分かれています。 写真中央の所に標識が建っているので、見てみると……。 |
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このような地図がありました。 これによると、ここを左に曲がって進み、次は右に曲がるのが正解のようです。 |
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上の地図に従って左に曲がって進むと、再び道は左右に分かれています。 左の道は行き止まりなので、必然的に右の道へ。 倒れた木が道を塞いでいるのですが、大丈夫なのでしょうか? |
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右の道に入ったら、倒れた木の手前でさらに右へと分かれる道がありました。 そこには、このような標識と目印が。 どうやらこの道で間違いないみたいです。 |
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いよいよ本格的な山道に突入。 写真では明るいですが、実際は昼なお暗いと言っていいほどです。 |
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少し進むと、再び標識がありました。 これで正しい道を進んでいるのが分かるので、心強い存在です。 |
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ご覧のように道幅は細く、すぐ横は急斜面になっている所がほとんどです。 この道を登るには、ちゃんとした靴でないと厳しいでしょう。 |
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道の端から斜面を見下ろしてみると……どう見ても45度以上はある斜面な上に、底までの落差も10メートルはあるでしょうか。 もし足を踏み外して滑り落ちたら大変です。 |
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中には道が崩れて、このように木の橋で応急処置してある所も……。 | |
登り始めてから約30分が経過。 山頂はおろか、途中にあるはずの『俊寛碑』なる物にもたどり着かず、本当にこの道で合っているのか不安に。 厳しい山道が続くので思いのほか汗をかき、この時点で自販機で買った飲み物はほとんど飲み尽くしました。 そして何より、他の誰とも出会わないので孤独感が増します。 とはいえ、ここまで来たらもう引き返す訳にもいかないので、この道を信じて進むしかありません。 |
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途中で発見した謎の石碑。 表面には何か書いてありましたが、何と書いてあるかは読めませんでした。 |
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昔の人が作ったらしい石段。 しかし角度が急なので一気に登ることができず、途中で座って休憩。 大文字山がこんなに険しい山だったとは知りませんでした。 つ、疲れた……。 |
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石段の近くにあった滝(桜門の滝?)。 空になったペットボトルに水を補充したかったのですが、残念ながら滝まで手が届きませんでした。 |
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石段を登ると、久しぶりに19番の目印が。 17・18番の目印は見かけなかったので、目印が失われたのか、途中で違う道を通ってしまった可能性があります。 あるいは、単に私が見逃しただけなのかも(笑)。 |
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寺ノ前橋から数えて約1時間。 ようやく『俊寛碑』に到着。 後で調べてみると、俊寛は平氏打倒の陰謀を密告されて島流しにされた僧だとか。 |
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『俊寛碑』の近くで、山頂から降りて来る人に遭遇。 この道で合っているか聞いてみたところ、この道で間違いないとのこと。 標識の通りに歩いていたので大丈夫とは思っていましたが、やはり人から直接聞くと、より心強いものがあります。 それにしても他の人に出会うことが、こんなに嬉しいものだったとは……。 |
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東山46の標識。 見た感じ、真新しそうだったので、最近設置されたものでしょうか。 ご苦労様です。 |
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山頂は近付いてきたみたいですが、相変わらず歩きづらい山道が続きます。 石段の所で一度休憩した以外は、ずっと歩き続けているので、足の疲労もかなりのものに。 |
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道の近くに転がっていた大岩。 どこから落ちて来たのだろう……。 |
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登り始めてから、約1時間20分。 急に前方から人の気配がしたと思ったら、ガイドの人(?)の皆さんが、この場所に陣取っていました。 この場所から山頂や大文字火床までの所要時間を教えてくれたり、空になったペットボトルにお茶を提供してくれたりと、すでに疲れ果てていた私にとっては、まさに天の恵み。 |
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ここで一休みしていると、山頂の方から外国人のカップルが降りて来たので、この先の道を教えるガイドさん。 私もここまで来て、初めて銀閣寺の近くからも大文字山に登れるルートが存在することを知りました。 しかも、そちらから登った方が、私の登って来たルートよりも早くて楽に山頂へ着けるとのこと。 今までの私の苦労って、一体……。 (´・ω・`) にょろーん |
(後編に続く)