2008年4月5日 天王山(その2)

展望台の次は酒解神社を目指し、その次は天王山の山頂へ向かいます。
山頂まで来たらそのまま引き返す人が多いそうですが、私はさらに奥へと進みました。




展望台から少し進むと、道は二手に分かれます。
しかしどちらを通っても最終的には酒解神社に到着するので、ここは『十七烈士の墓』がある左へと進みます。
これが『十七烈士の墓』。
1864年の蛤御門の変において、幕府軍との戦いに敗れた長州藩が撤退する時に、殿(しんがり)を努めた十七人の墓です。

詳しくは→こちらのページへ。
十七烈士の墓を過ぎると、酒解神社まであと少し。
ちなみに道に沿って設置されている一本のレールは、タケノコ運搬用の物だそうです。
酒解神社に着くと、まず目に入るのが三社宮。
天照大神などを祀っています。
本殿手前に建っている石碑。
この石碑には、酒解神社の正式名称『自玉手祭来酒解神社』(たまでよりまつりきたるさかとけじんじゃ)が書かれてあります。
国の重要文化財に指定されている神輿庫。
鎌倉時代に建てられ、校倉造としては最古の物とか。
その名の通り、この中には室町時代の神輿が二基納められているそうです。
これが本殿。
拝殿とは屋根でつながっています。
現在の建物は1820年に再建したもの。
ブルーシートなどが被せてあって、本殿は現在工事中?
どうも普段は無人のようです。
酒解神社を過ぎ、ついに天王山の山頂に到達。
ご覧のように周囲の見晴らしは良くありません。
かつてはここに山崎城があり、山崎の戦いの後は羽柴秀吉が一時的に本拠地としています。
写真のように、その当時の物と思われる遺物がいくつか見られます。
そして一番目立つのが、この井戸跡。
こんな山の上でも、掘れば水が出たようです。
ご覧の通り、今は蓋をされていますが……。
隙間があったので、そこから中を撮影してみました。
石組みのような物が見えます。
すでに掘られた穴は埋まっている模様。
これが天王山山頂の標識。
そして山頂に来て忘れてはならないのが、三角点なのですが……。
探してみたところ、それらしき物はこれしかありませんでした。
これが本当に三角点なのかは分かりませんが、他には何も見当たらないので、とりあえずこれを三角点とみなします。

(追記)
以前はここに三角点があったそうですが、1991年に十方山山頂へと移設されたとのこと。
天王山の次は十方山に向かうため、ひとまず小倉神社・柳谷方面へと進みます。
しばらく進むと竹林になっている所もあり、まるで嵐山にでも来ているような感覚を覚えます。
また途中にはサントリー山崎工場の裏手へと通じる分岐もありますが、十方山へ行きたいのなら間違ってそっちへ行かないようにしましょう。
天王山山頂から約25分歩くと(写真の撮影時刻から推定)、この標識がある分岐点に着きます。
天王山山頂から来た場合、ここで道はT字路のようになっており、右に曲がれば小倉神社へ、左に曲がれば(この写真だと右側奥へと延びる道)十方山・水無瀬の滝方面に行けます。
写真には写っていませんが、この場所には『十方山・水無瀬の滝方面』と書かれた看板が別に設置されているので(2008年4月現在)、迷うことは無いはずです。
十方山を目指して引き続き山道が続きますが、この辺りは起伏もそれほど無く、割と平坦です。
分岐点から歩くこと約10分、ご覧のような木に囲まれた狭い場所に十方山山頂がありました。
何だか奇妙な物が建っているようですが……?
どうやら各地の山の方向を指し示した標識のようです。
愛宕山・マッキンリー・モンブランなど、国内・国外問わず書かれているのが面白いですね。
本当にこの方向で正しいのかは、当方では保証しかねますが(笑)。
他にも生駒山・キリマンジャロ・アコンカグアなどに加え、南十字星の方向まであるのが凄い……。。
(ここからでは絶対に南十字星は見えません)
十方山の山頂には、ちゃんと三角点がありました。
これを撮らないと、どうしても登頂した気分になれません(笑)。
後は水無瀬の滝へと向かうのみです。
十方山山頂を過ぎると道は下りへと転じ、一気に山を下りて行くことになります。
ちなみに十方山山頂付近には京都府と大阪府の境界が走っており、ここからは大阪府島本町の領域です。
ご覧のように、道の途中には倒れた木が横たわっていることも……。
傾斜のきつい所には手すり代わりのロープが張ってあり、登り・下りともに重宝します。
急な下りを過ぎると道はやや平坦となり、再び竹林の中を進んで行くこととなります。
十方山山頂から歩いて約40〜45分(写真の撮影時刻から推定)。
急に前方の気配が変わり、視界が開けてきました。
竹林を抜けると、そこは……眼下に広がる住宅街に加えて、想像以上の光景が広がっていました!

(その3に続く)




          

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