2009年11月20日 京都・紅葉巡り(その2)

この日の後半は吉田山・吉田神社方面から、定番である夜の清水寺へ。
夜の清水寺では紅葉に加えて、工芸作品の鑑賞もできました。




真如堂の赤門前から真っ直ぐ西の方へ進むと、吉田山の麓、宗忠神社(むねただじんじゃ)へと通じる石段の前に出ます。

宗忠神社は幕末三大新宗教の一つ、黒住教の教祖である黒住宗忠を祀る神社です。
2007年に来た時にも撮影した、竹中稲荷社へと通じる鳥居の列。
今回は逆方向から撮ってみました。
前回来た時は訪れることができなかった、吉田神社の斎場所大元宮(さいじょうじょだいげんぐう)。
始まりの神(虚無大元尊神)と、そこから生まれる八百万の神々を祀っており、ここに参拝すると全国の神社に参拝したのと同じ効果があるとされる、とてもありがたい場所です。
しかし、この日は来るのが遅かった(午後4時20分頃)せいか、すでに門は閉じられていて参拝することはできませんでした……。
続いては吉田神社の本宮へ。
写真は三ノ鳥居。
吉田神社は西暦859年の創建で、室町時代中期から明治時代にかけて神道界に大きな影響力を持っていました。

吉田神社のHP
本宮前にある火炉。
毎年2月2・3日の節分祭では、ここで火炉祭(古神札焼納神事)が行われます。
これが拝殿。
この奥に四柱の御祭神が祀られています。
御祭神は四柱合わせて春日神(かすがのかみ)と総称され、奈良の春日大社と同じ神様です。

ちなみに、この鳥居の前では毎年4月18日の例祭において倭舞(やまとまい)が奉納されます。
吉田神社の表参道を通って吉田山を下りると、京都大学の吉田キャンパス正門前に出ます。
ちょうど京都大学の11月祭が行われている最中でした。

京都大学のHP
正面に見える建物は百周年時計台記念館、その手前にあるのが大学のシンボルであるクスノキ。

ちなみに後で知りましたが、建物の中には入れないものの、それ以外の場所なら誰でもキャンパス内を見て回ることが可能。
てっきり学生か関係者でなければ、この門の向こうへは行けないと思っていました。
ここまで来ておきながら大学の中を見ずに素通りしてしまうとは、実にもったいない事をしたものです……。
東今出川通から市バス203系統に乗って八坂神社に到着。
すでに日が暮れて、すっかり夜の風景です。
八坂神社前のローソン。
いつの間にか模様替えしていて、さらに京都らしい配色とデザインになっていました。
八坂神社から二年坂・産寧坂を登って、夜の清水寺へ。
ここへ来るのは、もう何度目になるでしょうか……。
仁王門の前から産寧坂方面を撮影。
この時期は常に人出の多い清水寺ですが、金曜の夜ということもあって、さらに多数の人が次から次へと押し寄せて来ます。
おなじみのサーチライト。
かなり遠くからでも見えそうな感じがしますが、実際はさほど遠くまで届かない模様。
知恩院辺りからだと、空をよく見なければ分からないくらい淡い光になってます。
今回は新しい試みとして、京都伝統工芸大学校の学生が製作した作品展が開催されていました。
2008年に、この大学の講師と生徒達が清水寺本堂の『出世大黒』の修復を担当したことから、今回の開催が実現しました。

京都伝統工芸大学校のHP
その学生達が製作した作品がこちら。
どれも凄く高レベルな出来栄えです。
東寺の講堂にある持国天をモデルに製作した像。
平泉の中尊寺金色堂にある阿弥陀如来座像をモデルに製作した像。
唐草模様と花模様を組み合わせた飾箱。
日本の伝統工芸品、入れ子人形。
ロシアのマトリョーシカに似てますが、実はマトリョーシカの起源は箱根細工の入れ子人形だったという説があります。

マトリョーシカ人形(Wikipedia)
今回の展示品の中では最も大掛かりと思われる、『聖徳太子座像』。
素材は皇太子時代の大正天皇が天橋立に植樹し、2007年3月に倒れてしまった『御手植の松』。
法隆寺の聖霊院にある聖徳太子像を元にして、寄木造りや玉眼入りの技法を使い、表面は漆で古色仕上げを施したという、総勢20名による共同製作です。
他にも見事な展示品が目白押しでしたが、全てを紹介できないのが実に残念。

ちなみにこの作品展、2010年以降は毎年5月に開催されています。
相変わらず混雑している清水の舞台。
遠くに見える京都タワーと合わせて撮ってみました。
清水の舞台から撮影した奥の院と紅葉。
紅葉も凄いですが、奥の院からこっちを撮影するフラッシュの光も凄いです(笑)。
今回は三重塔も入れて、清水の舞台とサーチライトを撮影。
こういう絶景ポイントは人も多いので、撮影できるようになるまで時間が掛かります……。
下から撮った三重塔。
紅葉とサーチライトを合わせて撮るなら、この場所がベストでしょう。
池に映った紅葉と、サーチライトの光。
サーチライトの光まで写そうとすると長めにシャッターを開けておかねばならず、手持ち撮影で何回も失敗してやっと撮れた一枚です。

ちなみに私は、基本的に三脚は使わない派(荷物になる・使用禁止の場所が多い)です……。
今日は曇り空のせいで、ここまであまり紅葉を撮影していない感じがしたため、最後に気合いを入れて紅葉を撮りまくりました。
多少天気が悪くても見栄えに影響しないのが、夜の紅葉の良い所です。
ラストは、帰り際に撮った南座の正面入口。
毎年恒例のまねき上げは11月末頃なので、その直前の写真ということになります。

というわけで、本日の写真はここまで。
次回は11月26日に撮影した、永観堂や知恩院・霊山観音などの写真をご紹介します。

(その3につづく)




          

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